ホテル・旅館の満足度を上げる香り戦略|業務用アロマのメリットや利用シーン例

海外では、フレグランスを使ったホテルなどが増えています。日本ではまだまだ導入が遅れていますが、少しずつ導入を考えている施設があるようです。香りは、人間の五感を刺激し心地よさやリピート率に直接繋がります。
嗅覚は五感の中でもとくに記憶と結びつきやすく、良い香りの体験は長く心に残ります。ホテルや旅館での香り戦略は、お客様の満足度アップに効果的です。この記事では業務用アロマのメリットや利用例を紹介します。
ホテル・旅館で導入するメリット
ホテルや旅館では、内装デザインやBGMなどでそのブランドを表現しています。それに加え、世界を中心に注目を浴びているのは香りです。視覚や聴覚だけでなく嗅覚も含めて、そこのイメージを持ってくれるようにアピールします。
香りは人の記憶に残りやすく、好感が持ちやすくなるためおすすめです。どんなメリットがあるのか、解説していきます。
第一印象を良くするため
ホテルや旅館では館内に入ってからの、第一印象が大事です。人は無意識のうちに、香りから施設の品格や清潔さを判断しています。
館内やロビーでは、一番人が多数利用する公共スペースなので異臭などがする場所だと不愉快に感じてしまいますし、無臭でも印象には残りません。フレグランスを導入することで、ホテルや旅館での第一印象が記憶に残り、気持ちも華やかになります。
心地よい香りがすると、清潔感も増し、快適な空間に感じます。上質な雰囲気となり、より一層満足のいく宿泊体験が可能となります。
香りを活用しブランドイメージを深める
香りを活用したホテルや旅館では、その場所のブランドイメージが強くなります。春夏秋冬と季節に合わせた香りを導入するのも、大切です。季節ごとに香りを変えることで、何度訪れても新鮮な気持ちになれる工夫も効果的です。
競合施設との差別化を図るためにも、香りでブランドイメージをつけることは効果的となります。オリジナルの香りを開発して施設全体で、とてもいい匂いのホテルと印象付ける事ができ、リピーターの獲得にも繋がります。
香りで安らぎを与える
ホテルや旅館での見た目の次に目に入るのは、ロビーや打ち合わせなどに使うスペースやトイレ、客室です。それぞれのシーンに合わせた香りを導入する事で、満足度があがっていきます。色々な香りを嗅ぐと安らぎ、楽しみも増えるでしょう。
長旅の方や、遊んだ帰りなどやはりホテルや旅館に対しては安心や安らぎを求めてしまうものです。落ち着いた香りだと、旅の疲れも癒やされます。穏やかな気持ちで滞在してもらい、帰っていただくという流れはとても大切な要素です。
それぞれのシーンに合わせた香りをぜひ導入してみましょう。
ワンランク上へ導くホテル・旅館でのアロマ活用法3つ
ホテルや旅館での香りの導入は、利用する施設によって変えられます。化粧室やラウンジなど、様々なシーンで香りを分けることで楽しむことが可能です。ホテル全体に香りを導入する事で、働いているスタッフも働きやすい環境になります。
それぞれの利用シーンの中で、どんな香りを入れたらいいのかなど紹介していきます。
受付ロビー・廊下
受付ロビーや廊下などは、ホテルや旅館の顔にもなるためとても重要な場所です。その場所で、異臭などがしてしまうと、引き返してしまう方もいるでしょう。温かい感じや清潔感のある香りを入れることで、温かい気持ちになります。
廊下や階段、エレベーターでは湿気が溜まりやすく、カビ臭が発することも考えられます。清涼感のある香りを入れることで、その匂いが気にならなくなり部屋までの移動も苦にはなりません。第一印象の場所が心地良い香りがすると、満足のいく旅の手助けになります。
チェックインの待ち時間でも、良い香りに包まれていれば苦になりません。心地よい香りは、時間の感覚にまで影響を与え待ち時間が短く感じられる効果もあります。
ラウンジ
ラウンジは、ゆったりとくつろぐための空間です。到着後の一息や、チェックアウト前の待ち時間など、リラックスしたい時間を過ごす場所だからこそ、香りにもこだわりたいところです。
お酒を飲みながら過ごす大人の方が多いため、落ち着きのあるウッディ系などの香りがおすすめです。ゆっくりと過ごしてもらうために、リラックス効果の高い香りも良いでしょう。
お酒だけでなく、コーヒーや紅茶を楽しむラウンジであれば、ティー系の香りを合わせることで、飲み物の香りとの相乗効果も有効です。ビジネス利用が多いホテルでは、集中力を高める香りも効果的となります。
読書スペースがあるラウンジなら、邪魔にならない程度のほのかな香りが理想なので、あまり主張しすぎない香りが良いでしょう。それぞれのシーンに応じて香りを選ぶことで、より快適な空間を作りましょう。
化粧室
化粧室は、清潔感が最も求められる場所のひとつです。どんなに内装が綺麗でも、嫌な匂いがするとイメージダウンに繋がってしまいます。良い香りがすると清潔感が増して、ホテル全体の印象も良くなります。
おすすめは、消臭効果も期待できる香りがおすすめです。強すぎない爽やかな香りが、化粧室には適しています。フローラル系の優しい香りも、トイレ特有の臭いをマスキングしながら上品な雰囲気を作り出してくれます。
小さなスペースだからこそ、匂いが籠もらないようにしっかりとした香り戦略が効果を発揮するんです。化粧室に香りを取り入れることで心地よく、安心して使っていただける空間になります。
滞在の印象を決めるホテル・旅館におすすめの香り3選
ホテルや旅館で導入する香りは、場所や目的に応じて選ぶことが大切です。とくにおすすめの香りと、それぞれの特徴を紹介していきます。
清涼感を演出するグリーン系
グリーン系の香りは、森林や草原を思わせる爽やかで自然な香りが特徴です。サンダルウッド調のオリエンタルウッディがおすすめです。清涼感があり、気分をリフレッシュさせてくれる効果があるため、ロビーや廊下などの共有スペースに最適です。
抗菌・消臭効果も期待できるため、化粧室にもおすすめです。自然を感じさせる香りなので、リゾートホテルや温泉旅館との相性も抜群です。万人受けしやすく、主張しすぎない香りなので、はじめて香りを導入する施設にもぴったりです。
華やかさを添えるフローラル系
フローラル系は、イリス、ローズ、ジャスミン、フリージアなど優雅で華やかな香りが特徴です。清潔感のあるノーブルホワイトなどが代表的です。リラックス効果が高く、バラやフリージアは優雅で上品な雰囲気を演出できるため、客室やラウンジにおすすめです。
とくにラベンダーは安眠効果もあり、ストレス軽減のリラックスタイムに良いでしょう。女性客の多いホテルや、高級感を出したい施設にもフローラルの香りは適しています。香りが強すぎると好みが分かれるため、ほのかに香る程度に調整することがポイントです。
落ち着きを与えるティー系
ティー系の香りは、緑茶、ホワイトティーなどお茶をイメージさせる落ち着いた香りです。日本らしさを感じさせる緑茶の香りは、旅館や和風ホテルにとくにおすすめです。
ティー系の香りはリラックス効果がありながら、すっきりとした印象を与えるため、ラウンジや客室にも良いでしょう。優雅でクラシカルな雰囲気を作り出すため、アフタヌーンティーを提供するホテルなどにもぴったりです。
日本人にとって馴染み深い香りなので、安心感を与えやすく幅広い年齢層に好まれます。
まとめ
ホテルや旅館での香り戦略は、お客様の満足度を高め、リピート率向上にも繋がる重要な要素です。視覚や聴覚だけでなく、嗅覚にも訴えかけることで、より印象深い滞在体験を提供できます。
場所ごとに香りを変えることで、お客様に新鮮な驚きと楽しみを提供でき、施設全体のブランドイメージも強化されます。まずは、小規模なスペースから試してみて、お客様の反応を見ながら徐々に拡大していくのも良いでしょう。
香りの力を活用して、お客様の心に残る素敵な空間づくりを目指しましょう。

















